石巻松下村塾を経て夢の実現へ

小川 奈津美さん

巻組との関わり

巻組が運営に関わる起業家育成プログラム「石巻松下村塾」に参加

生まれは静岡県です。東日本大震災のときは首都圏で働いていましたが、まもなく宮城県気仙沼市へ向かいました。そこで1年余り、ボランティア団体のスタッフとして復興支援に携わり、地域の方と交わるうちに、いつか東北の被災地でカフェを開くことが私の夢になったのです。

その実現に向けた準備のため、いちど静岡に戻って実家の乾物店で3年ほど働きました。リサーチをし、資金を貯め、2017年4月に再び宮城県へ。挑戦の地として選んだのは石巻です。ここには巻組の渡邊さんのような、私と同年代のオモシロイ人たちがたくさんいて楽しそう!というイメージがあったからです。

といっても、いきなりカフェ開業は難しいので、市内牡鹿半島にある人気のカフェ「はまぐり堂」で働きながら、まずは「おまんじゅう屋さん」開業の準備を始めました。おまんじゅうは実家の乾物店で扱っている地粉や豆を使って祖母が作り始めたもので、私も子供のころから手伝っていたんです。実家に帰っている間に再び作って販売したところ好評だったので、石巻でもまずはそこからスタートしようと。

「石巻松下村塾」に入塾したのは、塾長である「はまぐり堂」オーナー亀山貴一さんの強い勧めがあったから。講師陣をはじめ、合宿でご一緒したMBAの学生さんたちなど、一人で生きていたら絶対に出会えないようなすごい人たちと出会えたのは、受講してよかったことのひとつです。この塾は、事業計画の詳細を詰めるというより、「自分は何故それをやりたいのか?」を徹底的に深堀りする内容でしたね。講師の一人に、「おまえは誰を幸せにしたいんだ?」と問われて号泣したこともあります。

2019年3月に松下村塾を修了し、4月から週に一度、市内の菓子店の工房を借りて「mimiのおまんじゅう屋さん」を開業しました。良い材料を使った完全無添加のおまんじゅうを、地元の人たち、特に育ち盛りの子どものおやつとして食べてほしいと願っています。ただ、東北のおまんじゅうは薄皮が主流。私が作るのは皮が厚いので、すんなりとは受け入れてもらえません。が、そうやって悩んだときも、松下村塾で言われた言葉を思い出すと原点に立ち戻れる気がしています。

この「おまんじゅう屋さん」を軌道に乗せ、カフェ開業は物件探しも含め2~3年かけてじっくり・・・と思っていたら、2か月後には巻組の渡邊さんから「ちょうどいい物件があるよ」と連絡があって(笑)。詳細はこれからですが、こんなに物事が早く展開するなんて自分でも驚いています。

(2019年7月取材)

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