一旦解散、また集合。
「みち草工房」を再結成させた場所ジカラ

みち草工房菅原 賀子さん&阿部 史枝さん

巻組との関わり

巻組シェアハウス「ハグロBASE」を利用

ハグロBASEに入居いただいている、菅原賀子さん、阿部史枝さんのお二人にお話を聞きました。

ハグロBASEを『みち草工房』と名付け、作業場として使っているお二人。菅原さんは「ロシアンバーチ」という木材の販売と、それを使ったものづくりをしています。そして阿部さんは、洋服のお直しやオーダー品製作の他、一度裁縫を試みたけれど途中で挫折してしまった、そんな人のお手伝いなどをしています。最近、2人のコラボ商品「にゃんもっく」が完成したそうです。とてもおしゃれでかわいらしい猫用ハンモックです。

お二人は木と布と別の素材を使ってモノづくりをしていますが、共通の価値観があるのだとか。たまたま、お互い、自身の活動場所を探しているときに、石巻市中央にあるオープンシェアオフィスIRORI石巻のレンタルスペースでとりあえず一緒にやってみようということで始めたそうです。そして、IRORI石巻の契約期間が終わるタイミングで別の場所を探し始めたときに、巻組が運営するハグロBASEを見に来る機会があり、気に入って入居されました。下見に来た時、ここで仕事しているイメージが湧いてきて、「妄想でフーミン(史枝さん)とみち草工房のチラシ作りをしていました(笑)」と菅原さん。この物件の特徴でもある「土間」や「山に面した裏庭」は、さらに二人の妄想を膨らませ、ワクワクさせました。
実は、このハグロBASEがなかったら、それぞれが別々の場所で仕事をしようとしていたそうで、二人で使える場所に出会えてよかったですね。

ハグロBASEは、名前にハグロとあるように、石巻市内の羽黒山という小高い土地にあります。菅原さんは、駅やまちなかに近いところにあるにもかかわらず、山の奥深くにいるみたいで、別世界にいるような気分になれるのだそうです。

IRORI石巻からハグロBASEに移るにあたって、立地も雰囲気も違う場所への移転で、不安はなかったのでしょうか。

IRORI石巻は多くの人が行き交う場所なので、そのお客さんが、みち草工房にも1日1人は訪れてくれたそうです。この物件に移動してきてから、IRORIで出会ったお客さまがハグロBASEに立ち寄られたときのこと。駐車場から空家のあいだを通り抜けて工房に入るまでは、「IRORI石巻にあったからよかったのに…。どうしてこんなところに移ってしまったんですか?」とがっかりされた様子だったそうです。しかしハグロBASEに入った途端、「何ですかここ!秘密基地みたいじゃないですか~!」と、「ギャップ萌えを楽しんで帰って行かれた」そうです。
阿部さんは、ここに移ってくるときは「あんなところに行ったら、人来ないよ」と言われたし、自分でもそう思っていたけれど、入居してみたら「来て欲しい!」と気持ちが変わったことに驚いたそうです。そして実際ここに来てくれた人達は、また来たくなると言って何度も来てくれています。

立地や物件の他に良かったところはどんなところでしょうか。

物件に対して制約がなく、工夫を楽しめることや、違約金がないなど借りる側が入退去しやすい仕組みが気に入っているそうです。「ふつうの賃貸物件は、退去するときに原状回復をする必要があるけど、巻組物件は戻す必要がなくて、むしろ変えていけるように内装も最低限にしてあって。だから気にせずガンガン釘を打ったり、棚をつけたり、住みやすいように形を変えていけるところがすごくいいです。」と、菅原さん。
「建物や場所が住む人と一緒に育っていく、そんな気がしています。どういう風に使うか考えるのが楽しいです。」と阿部さん。

二人で、庭でジンギスカンしたり、夜に映画の上映会をしたり、畑仕事をしたり…と色々ハグロBASEでやりたいことを話すそうです。
誰でもふらっと来られる開放的な工房という感じにしたいそうです。「気軽にここに寄って、特に構わなくても勝手にくつろいで、お茶飲んで、コップ洗って、じゃあねと言って帰ってく場所になったら理想的」と、考えているようです。まさにみち草ですね。

(2020年4月取材)

一旦解散、また集合。
「みち草工房」を再結成させた場所ジカラ 一旦解散、また集合。
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