石巻と神楽坂をつなぐ
「巻組」との繋がりから生まれたクリエイター

フラワーサイクリスト高橋 響さん

巻組との関わり

東北経産局の「東北プロボノプロジェクト」にて巻組と出会い、神楽坂WM等でイベントなどを実施予定

■巻組と出会うまで

岩手県出身です。高校卒業後、すぐに上京して働き始めました。東京ではアミューズメントやアパレル、不動産など、さまざまな業種・職種を経験してきました。そう言えば聞こえはよいですが、実際は社風の違いや業績悪化などさまざまな理由で転職を行っているだけで、そんな自分にコンプレックスを感じるようになっていました。

そんな中、東北経済産業局が主導している、東北地方から社会課題の解決に挑む中小企業支援の取組み「東北プロボノプロジェクト」に参加しました。岩手県出身ということもありましたし、「キャリア迷子」の自分にとって何かのきっかけになれば、という想いでした。

そこで巻組と出会ったのが、自分にとって大きな転機となりました。巻組代表渡邊さんの「とりあえずやってみよう」という言葉は、一歩踏み出す勇気に繋がりました。


■クリエイターへの道と神楽坂WM

そんな折、コロナ禍で環境が変化し再び転職を考えていたところ「フラワーサイクリスト スクール」の受講生募集の記事を見つけ、そこに飛び込んだのです。まさに「とりあえずやってみよう」の精神でした(笑)。

フラワーサイクリストとは、「花」と環境用語の「UP CYCLING」を組み合わせた造語で、ロスフラワーという廃棄予定のお花に価値を付けるお仕事です。生花店で売られているお花の30~40%は廃棄されるといわれており、巻組でのリノベーションと同じように、捨てられる運命だった「無価値」な花に再び命を吹き込む活動をしています。

また、同じ時期に、巻組が2020年に東京でオープンさせた「神楽坂WM」のお手伝いも始めました。神楽坂WMは、ギャラリー棟「W」とマンション棟「M」で構成され、「時間が創り出してきた“味”に磨きをかけて、感性を刺激する場所に」をコンセプトに、空き家を改修して作られた物件です。私にとっては、東京にいながら巻組・石巻と繋がり続けられる場所でもありました。

神楽坂WM を東京の知人に紹介する中での具体的な活動として、2020年10月にはWMで「お花の手形」のワークショップを実施し、大盛況に終わりました。参加者の方々は、神楽坂にもこんなところがあるんだなと、古いものと新しいものが混じり合うWMの雰囲気を気にとても入ってくれました。

■旅するフラワーサイクリスト

現在は、フラワーサイクリストとして地方を巡りながら、お花をきっかけにあらゆる人やものを繋ぐことがメインの活動です。その他、空間装飾やお花の作品制作・販売等の表現活動も行っています。2020年12月には「ラフォーレ原宿」で開催されたサステナビリティをテーマとしたクリスマスイベント「LAFORET XMAS 2020」にて、ロスフラワーを用いた装飾などを担当しました。

夢は日本各地でワークショップを開催したり、地方企業やコミュニティとコラボすること。今後も、巻組さんを始め各地でいただいたご縁を活かして、フラワーサイクリストとしての活動を広げていく予定です。

(2021年2月取材)

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